自家製レーズン酵母と米粉を組み合わせて、特別なパンを焼いてみたい!
そんなあなたの探求心を叶える、美味しい米粉パンのレシピをご紹介します。
レーズン酵母の持つフルーティーで優しい風味と、米粉ならではの「ふわもち」食感が一つになったパンは、市販品ではなかなか味わえません。
さらに、適切に米粉を選べば、グルテンフリーで体に優しいパンを、天然酵母の力で焼き上げることができます。
今回の記事では、活性のあるレーズン酵母の元種を使ったグルテンフリー米粉パンの基本レシピを手順を追って丁寧に解説します。
天然酵母を使う上での発酵の見極め方や、米粉生地を扱う際のポイント、失敗しないためのコツも満載です。
さあ、あなただけのレーズン酵母を使って、美味しくて体にも優しい米粉パン作りに挑戦してみましょう!
レーズン酵母で焼く米粉パンの魅力(なぜこの組み合わせ?)
レーズン酵母と米粉パン。
この組み合わせにはパン好きを惹きつける特別な魅力があります。
風味の相乗効果
レーズン酵母由来のフルーティーで芳醇な香りと、お米本来の優しい甘みが融合し、複雑で奥深い味わいを生み出します。
独特の食感
米粉ならではの「ふわもち」感に、天然酵母による引きの良さが加わります。
他にはない心地よい食感になります。
グルテンフリーの選択肢
グルテン不使用の米粉と、適切に起こしたレーズン酵母を使えば、アレルギーや体質に合わせてグルテンを避けたい方も楽しめる美味しいパンが焼けます。

グルテンフリーを始めるあなたへ:「米粉」で叶える!美味しくて安心な食生活ガイド
手作りの喜び
自家製レーズン酵母を育て、その力でパンが膨らむ過程は、パン作りへの愛着を一層深めてくれます。
使うレーズン酵母元種について(活性化の方法)
このレシピでは、すでにパン作りに使える状態に活性化させたレーズン酵母の元種を使用します。
冷蔵庫で保存している元種を使う場合
- パンを作る数時間前、または前日に冷蔵庫から出します。
- 元種と同量程度の新しい米粉と水を加えて混ぜます。
- 暖かい場所(25〜30℃程度)で元気よく膨らむまで活性化させる。
(目安として元の大きさの1.5〜2倍程度になるまで)
「レーズン酵母の作り方」や「元種の育て方」について詳しくはこちらをご覧ください!

レーズン酵母の「作り方」完全ガイド:酵母液・元種の起こし方から育て方まで【初心者向け】

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天然酵母の失敗原因と【症状別】解決策を徹底解説!膨らまない・カビ・固いを乗り越える
【グルテンフリー】レーズン酵母米粉パン基本レシピ
ここでは、グルテン不使用の米粉とサイリウムハスクを使った、ふわもちレーズン酵母米粉パンの基本レシピをご紹介します。
材料(約1.5斤分)
- 製パン用米粉(グルテン不使用):300g
- サイリウムハスク:10g
- 砂糖:20g
- 塩:5g
- ぬるま湯(35℃程度):270g
- 油脂(太白ごま油などクセのないもの):15g
- 活性化させたレーズン酵母元種(水分・粉合わせ):100g
【作り方】
Step 1: 材料を混ぜ合わせる(捏ねは不要!)
- ボウルに製パン用米粉、サイリウムハスク、砂糖、塩を入れ、泡立て器などで軽く混ぜ合わせます。
- 別のボウルにぬるま湯と活性化させたレーズン酵母元種を入れ、ホイッパーでよく混ぜ溶かします。
- 粉類のボウルに、液体と元種を合わせたものを一度に加えます。
- ゴムベラやヘラ、またはスタンドミキサーを使って、全体が均一な滑らかな状態になるまでしっかりと混ぜ合わせます。グルテンがないため捏ねる必要はなく、ひたすら混ぜることで生地がつながります。生地は粘り気のある、または少し重たいバッター液状になります。
- 生地がつやを帯びて滑らかになったら、油脂を加え、均一になるまでさらに混ぜ込みます。
Step 2: 一次発酵(天然酵母の力でじっくり膨らませる)
- 生地をボウルにまとめ、乾燥しないようにラップをぴったりと密着させてかけます。
- 暖かい場所(25℃〜30℃が理想)で、生地が元の大きさの1.5倍〜2倍になるまで一次発酵させます。レーズン酵母の力によって時間は変動しますが、目安として6時間〜12時間、または一晩かかることが多いです。ゆっくり時間をかけることで、風味が増します。
- 発酵完了の目安: 生地が大きく膨らみ、表面に細かい気泡が見え、全体がふっくらとした状態になったらOKです。小麦生地のような過発酵の見極めとは少し異なります。
Step 3: 成形(型に入れるだけ!)
- 一次発酵が終わった生地は、グルテンがないためほとんどガスがありません。優しくゴムベラなどで集め、準備しておいた型に移します。
- 型には事前に油脂を塗るか、クッキングシートを敷いておきましょう。
- 生地を型に入れたら、表面をゴムベラなどで優しくならします。
Step 4: 二次発酵(焼き上げ前の最終発酵)
- 成形した生地を型に入れたまま、乾燥しないように大きなビニール袋などをかぶせます。
- 暖かい場所(30℃〜35℃が理想)で、生地が型の8〜9割程度まで膨らむまで二次発酵させます。これも時間が変動しますが、目安として2時間〜4時間程度です。
- 発酵完了の目安: 生地がふっくらとして、焼成すると型から溢れそうな状態になったら二次発酵完了です。過発酵になると焼成時にしぼむ原因になるので注意深く見守りましょう。
Step 5: 焼成(香ばしく焼き上げる)
- オーブンを焼成温度に予熱します。目安は180℃〜190℃です。
- 予熱が完了したら、二次発酵が終わった生地をオーブンに入れます。焼成時にオーブン庫内に霧吹きをすると、皮が硬くなるのを防ぎ、しっとり焼き上がります。
- 設定温度で、表面に美味しそうな焼き色がつくまで焼きます。目安は30分〜40分程度です。竹串などを刺してみて、生の生地がついてこなければ焼き上がりです。
- 焼きあがったらすぐに型から出し、網の上などで完全に冷まします。米粉パンは、完全に冷めるまで中に水分がこもっているため、粗熱を取るのではなく、完全に冷ますことが重要です。
レーズン酵母米粉パンを成功させるコツ
元気な元種を使う!
これが最も重要です。
パン作りに使う元種は必ず事前に活性化させます。
しっかり膨らむ元気な状態にしてから使いましょう。
正確な計量と温度管理!
米粉パンは水分量がシビアです。
天然酵母は温度に敏感なので、計量と発酵温度の管理は正確に行いましょう。
発酵の見極めは「状態」で!
天然酵母の発酵時間は目安です。
生地の膨らみ具合や表面の気泡、香りなどをよく観察して判断しましょう。
混ぜはしっかりと!捏ねは不要!
グルテンフリー米粉とサイリウムは、捏ねるのではなく、均一になるまでしっかり混ぜ合わせることで構造ができます。
焼き上がりは完全に冷ます!
中が生焼けやベタつきを防ぎます。
焼きあがったら必ず網の上で完全に冷ましてからカットしてください。
(応用)
天然酵母は環境に影響されるため、毎回全く同じように膨らむとは限りません。
その「揺らぎ」も天然酵母パン作りの面白さとして受け止めましょう。
よくある失敗とトラブルシューティング
レーズン酵母米粉パン作りで起こりうる失敗とその対策です。
膨らみが悪い/固い
元種の力が弱い
発酵温度が低い
発酵時間が短い
バインダー(つなぎ)不足
【対策】
元種をしっかり活性化させる
適温管理
発酵時間を見直す
バインダー量を正確に(サイリウム)


中が詰まっている/キメが粗い
発酵不足
生地の混ぜ不足
【解決策】
しっかり発酵時間を取る
生地を均一になるまで混ぜる。

焼成後にしぼむ
過発酵
【解決策】
二次発酵の見極めを慎重に
膨らみすぎないうちに焼成

中が生焼け/ベタつく
焼き時間・温度不足
冷まし不足
【解決法】
しっかり焼く
完全に冷ます

米粉パンの失敗原因と解決策はこちらも参考に!

米粉パンの失敗原因と解決法を徹底解説!もう「膨らまない」「固い」で悩まない【初心者必見】
アレンジと楽しみ方
基本の生地に、レーズン、クルミ、他のドライフルーツなどを加えてアレンジするのも美味しいです。
甘さを控えめにして、総菜パン風にアレンジするのも良いでしょう。

ドライフルーツで彩り豊かな米粉パン作り!美味しく仕上げるコツと使い方
レーズン酵母を使ったグルテンフリー米粉パン作りは、少し挑戦的な部分もあります。
ですが、成功した時の喜びと、焼きあがったパンの美味しさは格別です。
この記事のレシピとコツを参考に、ぜひあなたもこの素晴らしいパン作りに挑戦してみてください。
自家製天然酵母の力で膨らんだ、ふわもちで風味豊かな米粉パンは、きっとあなたのパン作りライフをさらに豊かにしてくれるはずです。
レーズン酵母作りや、他の天然酵母、米粉パンのレシピなど、当ブログでは様々な情報を発信しています。
ぜひ他の記事も参考にしながら、パン作りを楽しんでくださいね!