せっかく焼いた米粉パンを切ってみたら、中がベタベタ…
「もっちり」を期待していたのに、なんだか粘土みたいだったり、生焼けっぽい感触だったり。
米粉パン作りで、この「ベタつき」に悩んだ経験、ありませんか?
米粉パンにとって「ベタつく」というのは、本当によくある失敗の一つです。
なぜそうなるのか原因を知らないと、何度も同じ失敗を繰り返してしまうことに…。
でも、ご安心ください!
米粉パンがベタつく原因はいくつかあります。
その理由を知って、適切な対策をすれば、必ず美味しく「もちもち」とした米粉パンを焼き上げることができます。
今回の記事では、米粉パンがベタつく主な「原因」を分かりやすく解説し、それぞれの原因に対する具体的な「対策」を徹底的にご紹介します。
これを読めば、あなたも「ベタつき」から卒業できるはずです。
さあ、「ベタつく」悩みを解決して、理想の「もちもち」米粉パンを目指しましょう!
米粉パンが「ベタつく」のはなぜ?主な原因リスト
米粉パンがベタつくのには、いくつかの理由が考えられます。
多くの場合、デンプンの特性やグルテンがないことに起因しています。
焼き不足(中までしっかり火が通っていない)
これが最も多い原因です。
冷まし不足(焼きあがった後の蒸気が生地の中にこもる)
焼き不足と同様に、非常に多い原因です。
水分量が多すぎる
レシピに対して、または使っている米粉の種類に対して水分が多すぎる。
米粉の種類が合わない
パン作りに適さない米粉を使っている。
生地が密すぎる(膨らみが足りない)
発酵不足などで生地が十分に膨らまなかった結果、密な部分が生焼けしやすい。
生地を混ぜすぎた
米粉生地は混ぜすぎると、逆に粘りが出すぎたり、構造が壊れたりすることがあります。
バインダー不足や品質の問題(グルテンフリーの場合)
グルテンがない代わりに使うバインダー(サイリウムハスクなど)が適切でない。
ベタつく米粉パンを「もちもち」に改善!具体的な対策
原因が分かったら、それぞれの原因に対する対策を実践しましょう。
多くの場合、複数の原因が組み合わさっていることもあります。
【最重要】しっかり焼いて「焼き不足」を解消!
米粉パンのベタつきの原因として最も多いのが「焼き不足」です。
特に中心部が生焼けになりやすい傾向があります。
オーブン温度と時間
レシピで指定されている温度と時間で、しっかりと焼けているか確認しましょう。
オーブン温度計で庫内温度を確認するのも有効です。
焼き時間の延長
レシピ通りの時間焼いてもまだベタつく場合、数分程度、焼き時間を延長してみてください。
内部温度チェック
中心部の温度が90℃~95℃以上になっていれば、十分に火が通っている目安です。
竹串テスト
竹串を中心に刺して、生の生地が付いてこなければ焼き上がりです。
表面が焦げそうなら
焼き色が十分ついているのにまだ生焼けの場合は、アルミホイルをかぶせてさらに焼きます。

【超重要】焼きあがったら「完全に冷ます」!
焼き不足と並んで、ベタつきの最大の原因が「冷まし不足」です。
なぜ冷ます?
米粉パンは焼成後、内部にたくさんの蒸気がこもっています。
この蒸気が逃げ、生地の構造が落ち着くまでに時間がかかります。
温かいままカットすると、蒸気が中に閉じ込められ、ベタつきの原因になります。
網の上で冷ます
焼きあがったらすぐに型から出し、必ず網の上に乗せましょう。
底や側面からも空気が通るようにして冷まします。
「完全に」冷ます
粗熱が取れたらOKではなく、手で触って中心部まで完全に冷たくなっている状態になるまで待ちましょう。
パンの大きさにもよりますが、数時間かかることもあります。
すぐにカットしない
温かいうちにカットしたい気持ちをぐっとこらえて、完全に冷めてからカットしてください。

レシピの「水分量」を見直す
使っている米粉の種類に対して水分量が多すぎる場合、生地が緩すぎて火が通りにくく、ベタつきやすくなります。
レシピ通りの量でベタつく場合
お使いの米粉は吸水率が高い可能性があります。
レシピの水分量を数%(例:総水分量の5%程度)減らして試してみましょう。
生地の状態確認
レシピの手順の中で、生地の「硬さ」や「状態」の目安(例:「もったりする」「ゴムベラから落ちる」など)が書かれていたら、それに近い状態になっているか確認しましょう。
「米粉の種類」を確認・変更する
米粉の種類によって、吸水率や焼き上がりの食感が異なります。
「製パン用」など、パン作りに適した粒子の細かさや性質に調整された米粉を使うことで、ベタつきを避けやすくなります。
対処法
お使いのレシピが推奨する米粉があればそれを使用しましょう。
そうでなければ、「製パン用」と表示された米粉を試してみてください。
米粉の種類について詳しくはこちら!

生地をしっかり「膨らませる」
発酵不足やベーキングパウダーの力が弱いなどで生地が十分に膨らまなかった場合、生地密度が高くなりすぎて中心部に火が通りにくく、ベタつきやすくなります。
対処法
酵母やベーキングパウダーが元気か確認し、適切な温度と時間でしっかり発酵(またはベーキングパウダーの反応)させましょう。
パンが膨らまない原因と解決策はこちらで詳しく解説しています!
パンが膨らまない原因と解決策【米粉パン特化】失敗する理由と膨らませる方法
生地の「混ぜ方」を見直す
米粉パンは基本的に「混ぜる」のが重要です。
しかし、混ぜすぎると逆に生地の構造が壊れたり、粘りが出すぎたりして、ベタつきに繋がることもあります。
対処法
材料を混ぜる際は、粉っぽさがなくなって全体が均一になるまで、必要以上に混ぜすぎないようにしましょう。
【グルテンフリーの場合】「バインダー」の量と混ぜ方を確認
グルテンフリー米粉パンは、サイリウムハスクなどのバインダー(つなぎ)が膨らみと構造を支えます。
対処法
レシピで指定されたバインダーの量を正確に測りましょう。
また、バインダーが生地全体に均一に行き渡るようにしっかり混ぜることが重要です。
バインダーが水分を吸って生地がまとまるのを確認しましょう。

「もちもち」と「ベタつく」違いを知る
米粉パンの魅力である「もちもち」は、デンプンが適切に糊化し、構造ができた結果生まれる、心地よい弾力や引きのある食感です。
一方「ベタつく」は、火が通りきらず、デンプンが中途半端な状態であったり、水分が閉じ込められた結果の、生っぽい、粘土のような、不快な感触です。
どちらも「もち」という言葉で表現されることがありますが、仕上がりの状態は全く異なります。
原因を解消すれば、「ベタつく」から美味しい「もちもち」になります!
これでもう「ベタつく」から卒業!
米粉パンのベタつきは、多くの原因が「火の通り」と「水分の管理」に集約されます。
特に「しっかり焼く」ことと「完全に冷ます」ことは、ベタつきを解消するための二大重要ポイントです。
もし米粉パンがベタついてしまったら、この記事の原因リストと対策を参考に、あなたのパン作りのどの工程に問題があったかを見直してみてください。
原因が分かれば、必ず改善できます。
美味しい米粉パン作りの世界をもっと楽しむ
ベタつきを克服したら、米粉パン作りはもっと楽しくなります。
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米粉パンのベタつきは、よくある悩みです。
しかし、原因を知り適切な対策(特に焼き方と冷まし方!)を講じれば、必ず解決できます。
この記事でご紹介した原因と対策を参考に、ぜひあなたの米粉パンを美味しく「もちもち」に仕上げてください。
ベタつきを克服して、自信を持って米粉パン作りを楽しみましょう!
あなたのパン作りを応援しています!